相変わらず名古屋は暑い。床近くに窓を付けたり、夕涼みをしたりと庶民は夏の暑さに様々な工夫を凝らしたが、昔のお金持ちはどうやって過ごしたのだろう。
鳴海の造り酒屋であった下郷家は地元の人は誰でも知っている長者である。そこの別荘跡が残っているというので、見てきた。
名鉄有松駅から北へ交番の手前の交差点・東稜中学前を右に曲がると鳴海団地に向かう。今はアーバンラフレ鳴海となって、しゃれた建物になっている。その手前のベントバートアリマツヒルズとの境の道を行くと、ヒルズの裏に細根山オアシスの森公園がある。ヒルズも含めて小高い丘になっていて(標高36m)、かつての下郷家の別荘があったところで、市が借り受けて、公園として整備したものだ。散策路が作られ、ヒメボタルも生息している。
高原のような涼しさは無理だが、竹やぶに覆われて日陰になっている。当時は竹やぶではなく、庭園がつくられていたと思うが、鳴海潟を見下ろせる絶景の地だったと思う。
宵闇や 霧のけしきに 鳴海潟 其角